2020/06/19

紙鑑定士


最近、読み終えた本があります。そのタイトルは、

『鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人』歌田年 宝島社

(2020年・第18回「このミステリーがすごい! 大賞」大賞受賞作)



この本の主人公は紙の銘柄を一目で見分ける専門家です。
物語は製紙会社と出版社の橋渡しをする紙商(カミショウ)の自称紙鑑定士の主人公を「神探偵」と勘違いした女性から人探しを頼まれることから始まるミステリー作品となっています。


著者は出版社に勤務経験があり、在籍していた当時にスーパーアート、アート紙、軽量コート紙など紙の種類が多くあること、また紙によって印刷状態が変わることを覚えました。紙には銘柄が無数にあり、一つひとつに名前がついていて、覚えるのが大変だったそうです。ところが、仕事で付き合う紙商の営業マンたちは、紙に触れたり指ではじいたりしてたちどころに銘柄を言い当てる。「まるで鑑定士のようだ」と驚いた経験から「紙鑑定士」という実際にはない資格を思いついたそうです。著書には紙にまつわるウンチクもちりばめられていますので興味ある方にはお薦めします。

弊社でも得意先の方から「この紙は何という紙か調べて欲しい」とか、「これと同じ紙を使った箱の見積りをして」とかいう依頼を受けたりします。
普段、社内でもよく使う紙ですとすぐに分かるのですが、あまり見かけないような紙になると見本帳を調べたり、あるいは取引のある紙商の人に聞いたりもします。紙商の担当者はすぐに回答してくれますし、難しい場合は持ち帰って大抵は即答してもらえます。(海外で抄造されている場合は除きます。)
今回の著書を読んでからですが、紙商の方は正に「紙鑑定士」であるように思いました。
弊社にもこのように社外ではありますが紙鑑定士が控えております

「これと同じ紙を使ったパッケージを印刷して!」という話も承ります
営業部 F













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