2010/03/17

PDFデータの落とし穴



今日は専門的なお話。

先日、以下のような事故がありました。
・お客様より超急ぎのお仕事をお受けし、.aiデータとカンプとしてのpdfデータを受領。
・pdfデータを画面上で見ながら、DTP作業
・pdfをプリントアウトし、カンプとして印刷指示
このとき、イラストレータの機能である「塗りにオーバープリント」という設定が白文字になされていたため、その文字の部分がバックの色に塗りつぶされてしまい、結果として文字が表示されないまま印刷されてしまいました。

「塗りにオーバープリント」とは、例えば、背景色の上に黒文字を印刷する際、文字の部分を印刷しないで黒だけ印刷すると、見当がずれたときに白が出てしまうのを防ぐための機能です。
例えばバックが黄色で文字色が黒なら、全面黄色を刷ってその上から黒を刷ります。
(理論上は黒と黄+黒のどちらも黒なので仕上がりにはほとんど影響がありません。)
ところが、文字が白の場合、白は印刷されないので、白部分に「塗りにオーバープリント」がオンになっているとバックの色がベタで刷られ白文字が消えてしまうことになります。

問題は、この現象がイラストレータだけでなくPDFデータでも起こるということ。
お客様から入稿いただいたPDFをカラープリンタで印刷すると、同様に文字が飛んでしまってます。
(画面では白文字が見えているのにもかかわらず、、、)

PDFの作り方によっては、PDFデータにイラストレータの機能が引き継がれ、画面ではちゃんと表示されていても出力時にこの機能により白文字が飛んでしまうのです。
PDFはWYSIWYG(what you see is what you get.)だと思い込んでいましたが、そうではないと認識。

やはり紙のカンプ、紙が無理ならせめてjpgなど「画面表示のとおりに印刷される」データ以外は信用してはいけないと勉強になりました。

今後、PDF入稿が増えてくることを想定して、DTPのワークフローも見直す必要があるかもしれません。
パッケージ印刷・商業印刷 トキワ印刷

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